ホーム > コラム > Dr.セイの健康管理術 > 第09回

コラム

Dr.セイの健康管理術

産業医・労働衛生コンサルタントの清治邦章が、職場の健康管理・メンタルヘルスについてお話します。
»第01回から見る

<第09回> 「産業医新聞9月号」

【※メタボ男性、うつ病リスク2.3倍?】

肥満や血糖値、血圧などの異常が重なるメタボリック症候群の男性は、そうでない男性に比べ、うつ病になる恐れが2倍以上であることが、九州大学の調査でわかった。メタボの男性はうつ病かどうかを早めに調べ、治療につなげることが重要だと、研究チームは指摘している。九州大学が40年以上にわたり、住民の生活習慣と病気との関係を調べている福岡県久山町でのデータを分析した。

2007年の健診で腹囲や血圧などを測定した40歳以上の男女3,025人に、うつ病の診断に使われる質問票に答えてもらい、抗うつ薬を飲んでいるかなどを尋ねた。

男性でメタボだった364人のうち、7.3%にうつ状態が見られた。メタボでない910人では2.8%。統計的な補正をすると、メタボの男性はリスクが2.3倍だった。おなかのサイズが大きい人、善玉コレステロールの値が低い人に、その傾向が特に強かった。女性は、うつ状態とメタボの関連性は見られなかった。

メタボとうつ病との関連性は欧米の研究でも指摘されているが、原因はよくわかっていない。九州大学のチームは「メタボで症状が出ない程度の小さな脳梗塞ができ、うつ病につながっているかもしれない」と推測する。


☆運動するきっかけの作り方☆

暑い暑い夏が過ぎ、運動不足を解消しようとしている方もいるのではないでしょうか?今回は、そんな方々の為に運動するきっかけ作りについてアドバイスします。

1.誰かと一緒に行う!

家族や友達、サークルに参加するなど、誰かと一緒に行うことで長続きしますよ。

2.お金をかける!

ジムに入会する、ウェアやシューズを購入する等、最初にお金をかける事により、継続しやすくなります。

3.大会にエントリーする!

2~3ヶ月先の市民マラソン大会などにエントリーする。自ら退路を断って、その目標に向けて努力します。


いかがでしょうか?三日坊主でもまずは始めることが大事です。また、運動の際に息切れや胸痛などの症状がある場合は、医師の診察を受けてから行うようにしましょう。

今回はメタボの話題が中心になりました。実は私も最近太り気味で「きっかけ作り3」を実践し、松島ハーフマラソンにエントリーしました。ジョギングして汗をかくのは、なかなか気分がいいものです。秋は各地でマラソン大会があるので、他にもどこかで走ろうと思ってます。会場で見かけた際には、お声掛け下さい。



プロフィールDr.セイ : 清治 邦章(セイジ クニアキ)

  • 37歳、医師、労働衛生コンサルタント。仙台市生まれ。
  • 1999年 3月産業医科大学医学部卒業、医師免許、産業医資格取得。
  • 産業医科大学循環器科、九州労災病院循環器科での勤務を経て、JR仙台病院健康管理センターに勤務後独立、訪問医、産業保健推進センター相談員としても活躍中。
  • 趣味はマジック(プロ級)とバスケットボール。

好評開催中のメンタルヘルスセミナーの日程は、弊社お知らせページをご覧ください。